同時に走らせても記録が消えない、受信箱方式
複数の作業を同時に走らせても日々の記録が消えないようにするための「受信箱方式」です。本体を直接書き換えず、決まった箱に置いてから自動でまとめる仕組みにしています。
私はAIとのやりとりを、日々の詳しい記録と、それを短くまとめた索引の2つのファイルに残しています。以前はこの2つを直接書き換えていましたが、いまは別の仕組みに変えました。ここでは、その仕組みを変えた理由と中身を書きます。
なぜ本体を直接書き換えるのをやめたか
作業が終わるたびに、AIが日々の記録ファイルと索引ファイルを直接開いて書き足すやり方を、以前は使っていました。ところが、複数の作業を同時に走らせたときに、後から書き込んだほうが先に書き込んだ内容を消してしまう事故が2026年8月に起きました。同じファイルを複数の作業が同時に開いて上書きすると、片方の記録だけが残り、もう片方は消えてしまいます。この事故のあと、記録の残し方そのものを見直しました。
受信箱に「1業務1ファイル」で置く
いまは、作業が終わった時点でAIが日々の記録ファイルを直接編集せず、受信箱という決まったフォルダに、その作業専用の新しいファイルを1つ作る形にしています。ファイル名には日時が入っているため、同じ時刻に複数の作業が終わっても別々のファイル名になり、ぶつかりません。新しいファイルを作る作業は、既にあるファイルを書き換える作業と違って、複数の作業が同時に行っても壊れないという性質があります。この性質を利用して、事故が起きない置き方に変えました。
自動でまとめる役割が、あとから書き込む
受信箱にたまったファイルは、決まったタイミングで自動的にまとめられ、日々の記録ファイルと索引ファイルへ書き込まれます。まとめる作業の途中で、別の作業から同時にまとめようとしても、順番を待たせる仕組みを入れてあるため、書き込みが混ざって壊れることはありません。何らかの理由でまとめきれなかったファイルは受信箱に残り、次にこの作業が動いたときに拾われます。つまり記録が消えるのではなく、取り込みが遅れるだけという状態にしてあります。
詳しい記録と索引を分けて残す
記録は、詳しい内容を書く場所と、短い概要だけを書く場所の2つに分けています。詳しい記録には、作業の中身や経緯をそのまま書きます。索引には、1行から3行ほどの短い概要と、成果物がどこにあるかだけを書きます。この2つの間には、互いへのリンクを自動で付けています。索引だけを見て気になった作業があれば、詳しい記録のほうへすぐたどり着けるようにするためです。
複数の端末で同期するときに起きること
私は複数の端末を使い分けていて、どの端末からでも同じ記録を参照できるように、ファイルを自動で同期する仕組みを使っています。ただし、2台の端末がほぼ同時に記録をまとめると、同期の仕組み自体が「衝突ファイル」という形で、片方の内容を本体とは別のファイルに退避させてしまうことがあります。この状態を放置すると、本体には片方の記録しか残りません。そこで、まとめる役割は毎回、この衝突ファイルの中身を確認し、本体に無い記録だけを本体へ戻す作業もあわせて行っています。1つの記録につき1つの見出しという決まった形にしてあるので、本体にすでにあるかどうかの突き合わせを自動で行えます。
同じ「運用の裏側」のセクションには、AIとのやりとり全体をどう仕組みにしているかをまとめたページも置いています。あわせて読むと、この受信箱方式が全体のどの部分を担っているかがつかみやすくなります。AI運用システムの全体像